先日、保育士の給料安すぎ問題に関する記事を書きました。
こちらは、保育士の給料安すぎ問題解決編の記事になります。問題提起編からご覧いただける方は、以下のnote をはじめにお読みください。[blogcard url=https://note.com/channob/n/ndc1ee9cc[…]
僕の母は40年程保育士をしており、その給料の安さは昔から聞いていたためこのような記事を書きました。
先日、実家がある沖縄県でもついに緊急事態宣言が発令されました。しかし、母の働く保育園を始め多くの保育施設は開園したままであり、保育士のみなさんは毎日不安を抱えながら仕事を続けている状況です。
独自の判断で閉園としている保育施設はごく僅かです。
つまり、保育士のみなさんはコロナ禍の最前線で命を張って毎日闘っているのです。
なぜこのような状況下におても保育施設は開園し続けなければならないのでしょうか?
僕なりにいろいろと情報をまとめることにしました。
※自分自身の情報整理のためにまとめた感が強いので、誰それを批判したりするつもりはありません。
かなりセンシティブな内容なので、あくまでも個人の意見としてお読み頂きたく存じます。
なぜ保育施設は開園し続けなければならないのか?

このような状況下においても保育施設が開園し続けなければならない理由、それは「どうしても子供を預けないといけない親がいるから」です。
・・・でしょうね。とみなさん思われたと思います。
しかし、”それしか” 理由はないと思うのです。
日本政府から保育施設への要請は「原則開園お願いね」
日本政府は保育施設に対して何も指示を出していないのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
「原則開園でお願いね」という連絡を各自治体に行っています。
出典:厚生労働省 保育所等における新型コロナウイルスへの対応にかかる Q&A について
こちらは、厚生労働省が全国の自治体に対して行ったコロナウィルスに関する連絡の一部です。
これを読むとわかるように「学校は休校にするが、保育所は開園してくれ」とお願いしていることがわかります。
なぜ開園する必要があるのでしょうか?
”保護者が働いており、家に一人でいることができない年齢の子供が利用する施設であるから”と書かれていますね。
・・・でしょうね。(二回目ですね。すみません。)
しかし、本当にそれで良いのでしょうか?
保育園は小さい子供を相手にしています。言うことを聞いてくれない子供もたくさんいます。
そのような状況で保育をするのですから三密(密閉・密集・密接)になりやすく、保育士・園児は大きな危険に晒されていると言っても過言ではありません。
そのような環境に子供を置くのはすごく危険なことなのです。
本来ならばすぐさま閉園して然るべきだと思うのです。
とはいえ、医療従事者のみなさんはもちろんのこと、そのほかにもインフラ関係者、物流やスーパーの店員など、私たちの生活を維持していく上で働き続けなければならない方々は数多くいらっしゃいます。
”在宅勤務ができず、どうしても子供を預けなければならない人”が一定多数いるのは事実で、その方々のために保育施設を開園する必要性があることは理解できます。
この状況をどうにか良い感じにする方法はないのでしょうか?
基本的に「自治体よろしく」という姿勢に感じる
出典:厚生労働省 保育所等における新型コロナウイルスへの対応にかかる Q&A について
こちらは、先ほどと同じ資料の別の記述です。
ここにはもし保育施設でコロナウィルス感染者が出た場合の扱いについて記述されており、もしコロナ感染者が発生した場合は「休園の判断を行ってください」とあります。
「え?休園して良いの?」と思ってしましました。
また、”代替保育(変わりの保育施設)の紹介”もするようにとの文言がありますが、発症者が出たパニック状態でそんなことできるの?と疑問に感じました。
発症者が出たということは周りの園児の多くは濃厚接触者となってしまいます。
果たしてその子供達を引き受けてくれるところが簡単に見つかるのでしょうか?疑問ですよね。
僕は専門家ではないので考えが足りていないのかもしれませんが、これらを読むと、「政府は全て自治体に丸投げしてませんか?」「ちゃんと考えていますか?」と感じてならないのです。
「コロナウィルス流行ってるけどとりあえず感染者出るまでは頑張って持ち堪えて!これが政府の方針だ!(ドンッ)」
「もし感染者出たら、休園するかどうか判断よろしく」
「あっ、休園するならちゃんと代替保育も探してくれよな!」
と言って、政府は全ての処置を自治体に丸投げしているように見えてならないのです。
現場は崩壊寸前!「#保育園を休園に」現場の声

実際の保育現場はどういった状況なのでしょうか?
調べてみるとかなり厳しい実態が見えてきます。
保育士のみなさんの現場の声
本当に精神が限界です。毎日毎日、子どもたちが嫌いになります。熱出して病院も行かずにくる、咳が毎日出てるのに、これで私が先に発症したら私のせいになるのだろうと。ついに家族の前で涙が出てしまいました。もう精神が限界です。休むのも迷惑がかかります。 #保育園を休園に #保育士の感染
— りぃ (@Darkmental0) April 15, 2020
子ども達の命や安全を必死で守りながら毎日3密の空間での仕事。
— 保育士いち。さん (@ichikuma_) April 19, 2020
危険な空間で毎日恐怖と戦いながら濃厚接触をしているのに給料も高校生のバイト代で稼げる程度。
自分を危険に晒しながら本当に続ける意味はあるのか
なんで保育士には何もないの?#保育士辞めたい#保育園を休園に
保育園落ちた、日本死ね!のブログはあんなに取り上げられたのに、 #保育園を休園に のタグは一切メディアで取り上げられない。おかしいと思いませんか?明らかに情報操作されている。そう感じませんか?
— 保育士やめたい (@J8Wc7dIQ4XDoXz0) April 19, 2020
保育現場はすでにいっぱいいっぱいの状況であることがひしひしと伝わってきます。
このハッシュタグ読むだけでつらい気持ちになってきます。
これだけ命を削っても補償はなし
保育士の皆さんは、これだけ命を削って働いても補償はありません。
”ゼロ”です。いつも通りの給料です。
ただでさえ安いと言われている保育士の給料ですが、これだけ命を削ってもなにも補償がないのはやるせない気持ちになってしまう方々が多いのではないでしょうか。
保育士にはなんの補償もありませんが、一方で医療従事者には補償の話がいくつかあります。
安倍晋三首相は17日、首相官邸で記者会見し、「今週から初診も含めたオンライン診療を全国的に解禁しました」と述べた上で「…
こちらは政府が行う医療従事者への補償の話で、安倍首相が「命を守るため治療にあたっている医師、看護師、医療従事者の皆さんのために診療報酬を倍増し、処遇を改善する」と発言されています。
松井一郎大阪市長は17日、市役所で記者団に対し、新型コロナウイルスの感染者対応に当たっている医療者従事者を支援するため、…
また、こちらは大阪府が検討している補償であり、民間の医療機関は対象外ですが「新型コロナウイルスの感染者対応に当たっている医療者従事者に1日当たり4,000円の手当を支給する」というものです。
医療従事者はまさに最前線で命と精神を削って闘っている方々であり、他の誰よりも危険な状況で頑張っておられると思います。それは間違いありません。
当然ですが、補償もするべきだと思います。
しかし、保育施設で働く保育士の方々も命を削って働いています。
補償の話が何も出ないのは少し違和感を感じています。
感染したら叩かれる?!それはちょっとおかしいよね
つい先日、東京 港区で保育士がコロナウィルスに感染したニュースが流れました。
その記事がこちらです。
まるで保育士が悪者のような記事になっているように感じるのは僕だけでしょうか?
これだけを読むと「こんな時に体調悪いのを隠して働いていたの?」と言っちゃう人もいるんじゃないでしょうか?
でも実際は、行かざるを得ないんですよね。
この保育士の方も行きたくて行ったのではないと思います。
80人もの濃厚接触が疑われるということは、ひとりで相当数の園児を抱えていたのでしょう。
世間がこのような自体になっているにも関わらず、在宅勤務がすすめられ実施されているにも関わらず、自宅で保育する人が増えなかったんでしょうね。
感染のリスクを知りながら感じながら、責任感と義務感で仕事を行い、結果感染する。そして周りから叩かれる。
この保育士の方はものすごく無念な気持ちで一杯だったろうなと容易に想像ができます。
朝保育園に行くと消毒の仕方が変わった事を知らされ、勤務に入る前に園内の消毒。クラスに行くと30人中19人の出席。今日も育休中の人登園し、また一日が始まる..と思っていたところ、ジャージ姿のお父さんに連れられ登園する子ども。はい、20人出席。今日も保育現場は密です。#保育園を休園に
— 保育士 (@MIhnAiU3DvTtHEq) April 17, 2020
この悲痛な思いからわかることは ”自宅で保育できる環境があるにも関わらずいつも通りの生活を送ってる人” が一定多数いるということです。
幼稚園・保育園といった施設は、小学校や中学校のように広くありません。
人数面積比で考えても、かなりの蜜空間だと思います。
加えて、小さい子はなんでも口に入れます、色々とペタペタ触ります。
家にいるより圧倒的に感染リスクが高いのです。
家で保育できる環境があるのに登園させる親は子供のことを考えているのか疑いたくなります。
ここのところの保育で感じていること。保育士の感染で世の中騒いでいるけど、現場は想像を絶する緊張感の中で子どもを預かっている。誰が悪い訳でもないし、みんなそれぞれ事情があるのはよくわかっているけど、やるせない#保育園を休園に #保育士辞めたい #新型コロナウイルス #保育園自粛 pic.twitter.com/q2hEq414lW
— 手を洗う保育士 (@monpchii) April 15, 2020
子供を預ける親たちがもっと当事者意識をもってこの問題と向き合うことでかなり大きく事態は好転するんじゃないかなと思っています。
独自で保育施設休園を決めた自治体 〜本当に必要なこと〜
独自で保育施設の休園を決めた自治体もあります。
沖縄県浦添市です。
浦添市は4月20日から5月7日まで、市内の59園の保育施設を休園することとしました。
対象施設に通っていた園児は4,713人です。
ここですごく重要なことは、浦添市は「親が医療従事者など、どうしても家庭保育が困難な場合は相談の上、園で預かる」という声明をしていることです。
これで良いんです。
”どうしても預かる必要がある場合だけ預かる”これが本当に必要なことだと思います。
全てシャットアウトしてしまうと、市民のライフラインが保てない。
だから本当に必要な人だけサポートする。
これがあるべき姿なのではないかと僕は思うのです。
保育施設を ”原則” 休園として欲しい

僕は ”本当に必要な人だけサポートする”という仕組みを作ることが重要だと思います。
冒頭でこのように書きました。
このような状況下においても保育施設が開園し続けなければならない理由、それは「どうしても子供を預けないといけない親がいるから」です。
・・・でしょうね。とみなさん思われたと思います。しかし、”それしか” 理由はないと思うのです。
どうしても子供を預けなければならない親がいるから保育施設を開園し続けなければならないのです。
そうです、それしか理由はないのです。
それしか理由がないのだから ”それしか” 受け入れなければ良いんじゃないかと思うのです。
親が在宅勤務できず、周囲に預かってくれるような親族もいない、このような方からのみ子供を預かる。
このような仕組みを作れば良いのです。
そのために保育園を ”原則” 休園とすることが有効なのではないかと考えています。
原則とは ”特別な場合を除き、一般に適応される” ことを意味します。
保育施設を原則休園とすることで、特別な場合以外は子供を受け入れないようにすることができるのです。
ここでいう特別な場合とは、もちろん「在宅勤務できず、周囲に預かってくれるような親族もいない」という状況を抱える親たちです。
私たち日本人は、規律・秩序を保てる人種であると言われています。
だとするならば、保育施設を原則休園とするだけで登園してくる園児が激減するのではないかと考えるのです。
わざわざ、親の職業や周囲に預かってくれる親戚がいないことを証明しろなんてことを言わなくても効果あるんじゃないかなと思っています。
もちろん、休園している間の保育料はどうするんだ?というお金の問題などがあることはわかります。
しかし、特効薬もなく未だ感染スピードが衰えない未知の病気にずっと隣り合わせている保育士や園児たちの命とお金どちらが大切なのだろうか?
そんなこと比べるまでもないことは誰でもわかりますよね。
日本人の国民性とそれを信じる仕組みが保育士・園児の感染防止の一番の特効薬になるのではないでしょうか。
私たちひとりひとりにできることとは?

残念ながら保育施設は今日も開園しています。
感染の恐怖を抱えながら今日も保育士のみなさんは働き続けています。
私たちひとりひとりにできることはなんなのでしょうか?
多少無理してでも子供を登園させない
昨今の感染拡大を受けて、世の中では在宅勤務が増えてきています。
普段このような環境にいないため、泣き叫び走り回る子供を横目に仕事をこなすことはとてもストレスになるでしょう。
仕事に集中するために子供を保育施設に預けたくなる親もいるのでしょう。
しかし、考えてみてください。
その子供は普段保育園で同じ行動をしているのです。
そんな子供たちが大勢集まった施設が保育園なのです。
どれほど感染リスクが高いか想像するのは容易だと思います。
そのような環境下に自分の子供を置いておきたいと考える親がいるのでしょうか?
自分の仕事の進捗の方が大事なのでしょうか?
あなたは毎日なんのために一生懸命働いているのでしょうか?
家族を守ためではないのでしょうか?
家族を守るために一生懸命働くことが子供を危険に晒すことになるなら本末転倒ですよね。
多少無理してでも、自宅保育をしてあげることが家族の幸せとなり、それが広がることで保育士を守ることにも繋がるのです。
思い切って育休を取得する
育休は男性女性問わず、産後1年以内であれば取得することができます。
もし育休を取らずに(男性に多いと思います)働いているのであれば、これを機に育休を取得するというのも手ではないでしょうか?
育休中は仕事をする必要がないので子供といつも以上に関わることができます。
きっと新しい成長や可愛さに気づくことができるでしょう。
保育士のみなさんに ”ありがとう” を伝える
政府からの補償もない、感染すれば周囲から激しいバッシングに遭う、保育士さんは大きなストレスを抱えながら働いていることでしょう。
お坊さんYouTuberの ”だて りゅうほう” さんという方が、そんな保育士さんたちが気持ちを吐き出す場、また私たちが保育士さんに「ありがとう」を伝える場を提供してくれています(お坊さんもYouTuberになる時代なんですね。すごい!)。
日本中の保育士さん
— だて りゅうほう / Date Ryuho (@RealTera1) April 20, 2020
大変な環境の中、今日もありがとうございます
『気持ちを吐き出すだけでも楽になれるはず』と、同じ境遇の保育士さん達からアドバイスを頂き、環境を作りました
是非ご利用下さい#保育園を休園に #保育士を守れ #保育士さんありがとう
https://t.co/NPt0MRTqx8
どれだけの人に見てもらえるかは分かりませんが、一人でも見てくれる方がいるなら書く意味があると思います。
支援の輪が広がるかもしれませんしね!
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございます。
いろいろと調べてみて、改めて ”保育士・園児は危ない状況に晒されている” という実態が分かりました。
政府はこの状況を知っていてほったらかしにしているのでしょうか?
頭の良い人たちばかりなのでさすがにそれはないと思います。
きっと他に優先度が高い問題が山積みなのだと思います。(思いたい)
しかし、保育施設はかなり緊迫した状況へ遷移してきており、現場の保育士からは「もう限界」という声が上がっています。
もうノーケアでは回らない状況が形成されていると思います。
保育士不足が叫ばれている昨今、このコロナ騒動がそれに拍車をかけるのではないかと思わずにはいられません。
共働きが当たり前となった現代で保育施設を利用しない家庭の方が圧倒的に少ないのではないでしょうか?
このように家庭に密着している保育施設でこれからクラスター感染が多発したら・・・もう感染爆発は避けられない事態になるのではないかと思います。
もう実は、そうなる未来が目の前にまで迫ってきているのかもしれません。
僕はこのような状況を良い感じにするためには「保育施設を原則休園とする」ことを政府が宣言することが有効ではないかと考えています。
その宣言が保育士を守り、園児を守り、家庭を守り、最終的には日本全体を守ることに繋がるのではないかと思うのです。
〜〜〜〜【参考記事のご紹介】〜〜〜〜〜
今の施設に期待できない、政府にも期待できない、でも身体は限界。そろそろおかしくなりそう。
こう思っている方、たくさんいると思います。
そのような方のために、”環境を変えて楽になろう” と考えて以下の記事を書きました。
「時間がない」「周囲に迷惑がかかる」そう思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、”自分の身は自分で守る” こんな時代だからこそ、それが大切です。
”時間はかかりません” ”プロと一緒に進むことで労力も最小で済みます”
そんな方法をご紹介していますので、こちらも併せて読んでいただければと思います。
これらの記事があなたの幸せに繋がりますように。
今回は以上です。
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