
投資初心者だけど、専門知識がない私にもできるのかな?
こういった疑問にお答えいたします。
- 仕組み解説:軍用地投資とは?
- 軍用地投資のデメリット:以下を求める方にはおすすめできません
- 軍用地投資のメリット:以下を求める方におすすめです
僕は沖縄生まれ沖縄育ちなので、昔から軍用地は知っていました。
大手メーカーで働いて約10年、貯金もある程度貯まってきた去年から手頃な軍用地を探しています。
(僕が実際に行っている軍用地の探し方も記事の後半でお伝えしています)
今回は、その活動の中で僕が知り得た情報をお伝えします。
※今回ご紹介するのは全て沖縄県の軍用地に関する情報です。
仕組み解説:軍用地投資とは?

軍用地投資とは「軍が使用している土地を対象として売買する」投資のことを指します。
軍用投資の仕組みを理解する上で重要なポイントは以下の3つです。
- 収益は「土地の売買」と「借地料」から生まれる
- 軍用借地料は日本政府から所有者へ支払われる
- 軍用地の価格 = 年間借地料 × 倍率
収益は「土地の売買」と「借地料」から生まれる
軍用地投資を行う人が収益をあげる手段は「土地の売買」と「借地料の受け取り」です。
「土地の売買」とは、言わずもがなその名の通り土地を買り売いする際の差額で利益を出す方法です。
一方「借地料の受け取り」とは、軍用地の所有者に対して支払われる、土地の使用料金を受け取ることを指します。借地料は持っている土地の大きさに対して、借地単価を掛け算することで計算されます。借地単価は場所や広さに依存しない1m2あたりの土地の値段です。
通常、借地料の支払いは年2回行われ、毎年8月に1年分が、翌年1月〜2月の間に値上がり分(前年12月に決定される)が所有者へと支払われます。「値上がり分って何?」については後述の軍用地投資のメリットを説明する箇所(『毎年借地料が複利的に値上がりする』)で詳しく述べます。
軍用借地料は日本政府から所有者へ支払われる
軍用借地料は日本政府から所有者へ支払われます。
軍用地は米軍が利用しているにも関わらず、その借地料は日本政府から所有者へと支払われている。何だかおかしな構図に見えますが、それには第二次世界大戦後に結ばれた日米安全保障条約が大きく関係しています。説明するととても長くなってしまうので、今回は割愛いたします。
「借地料は日本政府から支払われる」という仕組みは軍用地投資におけるとても重要な事項なので、ぜひ覚えておいてください。
軍用地の価格 = 年間借地料 × 倍率
軍用地の価格は以下の公式で算出することができます。
年間借地料は先ほど説明した通りです。それでは「倍率」とは何なのでしょうか?
「倍率」とは軍用地特有の係数であり、その場所のプレミア度を表す指標とでも覚えていただければ良いと思います。
例えば東京では、市町村よりも23区内の土地価格の方が高いですよね。これと同じように、軍用地も場所によって値段が異なるのです。
1m2あたりの年間借地料(借地単価)はどのような場所であっても一律ですから、土地の値段に差をつけるために倍率という係数が設定されるのです。一般的に、米軍から日本へ返還される可能性が高い土地ほど倍率が低く、返還される可能性が低い土地の倍率は高い傾向にあります。
軍用地投資のデメリット:以下を求める方にはおすすめできません

軍用地投資にもデメリットはあります。以下を求める方にはおすすめできません。
軍用地投資のデメリット、それは「いきなりドカンと稼げる投資ではない」ということです。
ひとつしかないの?と感じる方もいらっしゃるかと思います。僕もそう思っています。しかし、割と長い間考えていますがこれくらいしか思いつきません。あとひとつ無理やり出すとするならば「最近人気なのでなかなか購入にありつけない」ことくらいでしょうかね。
話を戻します。軍用地投資の利回り(元本に対する利益の割合)はせいぜい2%程度です。例えば都内の人気エリア(港区や品川区)でワンルームマンションを経営したとすれば、利回りの期待値は4%〜5%だとされているので半分以下の値ですね。
このように軍用地投資の利回りはいまいちパッとしないので、「すぐにでも不動産王になって大金持ちになりたい!」という方にはおすすめできないのです。
しかし、ハイリスク・ハイリターンな投資に一発勝負をかけて無残に崩れ去るよりも、手堅く放置するだけで資産が伸びていく軍用地投資で安全な資産運用を目指す方が人生楽になるのでは?と僕は思うのです。ぜひこの後に続くメリットまでお読みいただければと思います。
軍用地投資のメリット:以下を求める方におすすめです

ようやくここまで来ました。軍用地投資のメリットです。以下を求める方におすすめです。
- ローリスク・ミドルリターンの投資
- 専門知識なんて不要!初心者でもOK!
- 毎年借地料が複利的に値上がりする
- 換金性に優れている
ローリスク・ミドルリターンの投資
軍用地投資はローリスク・ミドルリターンの投資法です。
通常、不動産を持っていると悩まされるのが「空室」や「家賃未払い」です。これらが発生すると利益はゼロです。1円も稼げません。
一方、軍用地はどうでしょうか?常に米軍が使ってくれています。それに借り手は日本政府です。空室になるでしょうか?家賃未払いが発生するでしょうか?日本が潰れない限りありえないですよね。
ただし一点、自分が持っている土地が米軍から日本政府へと返還された場合には空室状態と言えるかもしれません。しかし軍用地には「返還後も次の用途が決まるまでは日本政府が借地料を払い続ける」という決まりがあるため、所有している限り借地料は永遠に振り込まれるのです。
確かに利回りは通常の不動産投資と比べると見劣りしますが、「所有している限り借地料が振り込まれる」ローリスク・ミドルリターンの仕組みが出来上がっているのは軍用地投資だけなのです。
専門知識なんて不要!初心者でもOK!
軍用地を運用するのに専門知識なんて必要ありません。専門知識がいらないので初心者でも安心して運用できます。
なぜなのか?それは、その利用形態にあります。
軍用地は、米軍の訓練地や居住地として利用されます。我々は通常、その土地に入ることすらできません。なので、我々が土地をメンテナンスしたり修繕することはできません。全て米軍や日本政府が主導となって行われるのです。そしてこれらにかかる費用を請求されることもありません。つまり、管理コストはゼロです。
このように、一度購入してしまえばその後は全て利用者側にお任せという形態なので、土地活用やメンテナンスの専門知識なども一切必要ないのです。
買ったあとは、ただボーっと放置しているだけでも問題ない(というかそれしかできない)のが軍用地投資なのです。
毎年借地料が複利的に値上がりする
軍用地は毎年借地料が値上がりします。
これは、毎年沖縄の軍用地主会(地主の組合のようなもの)が日本政府に交渉しているからで、交渉が始まってから現在まで毎年上昇し続けています。
また、この件に関して非常に強力なのは、借地料が複利的に上昇する性質を持っていることです。
複利とは、元本+利子に対して利子が計算されることを意味します。例えば、前年の1m2あたりの借地料単価が10,000円で借地料の値上がり分が100円(値上がり率1.0%)だとします。これが、翌年の借地料計算では借地料単価が10,100円に対して値上がり率1.0%がかけられることになるのです。
上記の複利のシステムを私たち消費者が支払う側で実装されているのが「リボ払い」です。これは支払い金額+利息に対して利息が計算されることで実質の支払い金額がどんどん膨れ上がるという仕組みになっています。
よく「リボ払いはやめておけ」と聞きますが、それほど強力な仕組みなのです。
それが自分が得をする側に針が向く、つまり毎年資産の価値が上がっていくのが軍用地なのです。
換金性に優れている
軍用地は換金性に優れていると言われています。
その背景には昨今の軍用地人気があります。
先ほど述べたように、軍用地はローリスク・ミドルリターンの投資方法です。土地を所持している限り借地料をずっと受け取ることができます。しかも毎年借地料は上昇していきます。このような特徴を持つ不動産ですので、資産家が自分の子供や孫に資産を残す手段として選択する例が増えているのです(相続税対策の側面もあります)。
このように、軍用地は需要が大きくなっている物件なのですが、その総量は増やすことができません。基地をどんどん増やすことになれば総量は増えますが、そのような状況にはまずならないでしょう。
軍用地の需要が大きくなっているのに供給量が変わらないとすると競争率があがります。つまり、売りに出すとすぐに買い手がつく可能性が高いのです。土地を所有しているだけで毎年借地料が支払われるので、基本的にはどこの土地でも売れる可能性が高いです。人気が高い場所の土地ならなおさらですね。
毎年上昇する借地料をもらいながら、売りたい時にすぐ売れる可能性の高いのが軍用地なのです。
そんな方のために、軍用地の選び方について記事にしました。土地選びの参考になれば幸いです。
メリット・デメリットをもう少し自分で咀嚼したい方は
ここまで軍用地投資のメリット・デメリットを説明して参りました。最後までお読みくださった方の中には、もう少しメリット・デメリットを自分の中で咀嚼したいと感じる方もいらっしゃると思います。
そういう方は、ぜひ書籍等で勉強したり自分で軍用地情報を集めてみると良いと思います。
下記の記事に、軍用地の情報収集に関する情報をまとめています。ぜひご覧ください。
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また、僕が軍用地のことを勉強するために買った本も参考にしてみてください。軍用地投資専門家の第一人者としてご活躍されている先生の本です。おすすめです。